関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.94

2018.09.19

変わる
「写真の撮り方」

3年前の常識は、もう常識ではない時代。
収益物件の入居募集時の写真の撮り方テクニックも
かなり変わってきています。

写真はイメージです

広角写真で広く見せよう
の誤解

 ちょっと前の募集ノウハウとして、「広角写真で広く見せよう」というたぐいの話が、現役のカメラマンが講師となってされていました。今でも、スーモなどのポータルサイトをみると、魚眼レンズや広角レンズで、狭い部屋を広く見せている写真が散見されます。
 さて、このカメラマンの先生は、「そうしたら成約数が増えた」という検証はされたのでしょうか?

ガッカリするだけの
華燭な写真

 では、「狭い部屋を過度に広く見せる写真」を見て、反響した入居希望者は、実際に部屋を見てどう思うか。
 がっかりするのです。
「あー、なんだあの写真は嘘で、こんなに狭かったのかー」と思います。となると「まあ、狭いけどこの部屋にするかー」とは思ってくれません。ポータルサイトには山ほど物件が載っています。「もっとほんとに広い部屋はないですか」と仲介会社に聞きます。仲介会社はこのお客様を逃したくはないですから、ちょいと築古の同じ賃料の広めの部屋を案内するかもしれません。ようするに、苦労して広角写真で撮影して、ほかの物件の引き立て役というか、「引き物」になっただけなのです。

狭くても
使い方で広く使える「シーン化」

 こうしたことに気が付いた大家さんは、自分で簡単な家具を買ってきたりします。
「狭い」けど「二段ベッドの上だけロフト風に使えば、下にソファーとか置いて広く使える」ので、そういう写真を載せるのです。
暮らし方を写真で提案すると、スマホで検索していても見栄えが違います。賃貸ならではの工夫ですね。分譲マンションのモデルルームとは違い、空間をうまく活かした提案を、写真で表現するのです。

「暗いから露出をいじって」
でも、やっぱり暗い

 同じようなことが、カメラの露出調整にもいえます。
 「暗い部屋は、露出をいくつにして、明るく撮影しよう」などと言っていた常識は、見学に行くと「やっぱり暗い」ので、「もっと日当たりの良い部屋を」とほかの物件の引き立て役になるだけです。
 たとえば、照明を入れる。それだけで案内時も明るくなります。「照明は入居者が買うものだ。ケチケチしよう」というオーナーの物件は決まらず、IKEAなどでおしゃれな照明を買ってきたオーナーの物件が先に決まる。稼働日数を考えると、こうしたオーナーのほうがよっぽど得をするのです。
 「白いレースのカーテンをひく」「床を白のフローリングにする」と部屋は明るくなります。
 もしくは、この短所を長所に転用しましょう。どうせ暗いのですから、レンガ調のアクセントクロスを貼って、間接照明を設置して、「男の隠れ家」みたいな物件にするのも良いのではないでしょうか?

スマホ世代は、
画像加工は日常茶飯事

 実は、今はスマホのカメラが全盛です。ちょっとしたアプリを入れれば、絵画のような写真になったり、夕焼けがまるで映画のシーンのような写真になったりもします。こうした画像加工をしてインスタにアップしている彼らは「多少、盛って」写真の見栄えをよくすることなど、日常なのです。
 そうした「広角や色」のテクニックは、実物を見てかなりガッカリします。実は、グルメサイトや旅行サイトもそんなことになっていて、逆に魚眼レンズ写真などは「あー、騙そうとしているな」とばれちゃうのです。
 でも、ここまで述べた「二段ベッドの上だけ使う」「レンガの壁紙と間接照明」「白いレースのカーテンに白いフロア」というのは、それだけでインスタ映えします。
 「仲介会社が募集のプロだから任せておけばよい」でしょうか? 実は常識はどんどん進化していて、仲介会社は時代遅れ。そしてあなたの大切な物件が単なる引き物になっていた・・・などということのないように時代の変化に敏感になっていきましょう。