関西の大家業をもっと楽しくする
ヒント集
vol.87
2018.06.06
宅配ボックスの使い方が変わる。
その理由から次のヒントを考えてみましょう。
写真はイメージです
宅配ボックスの
人気急上昇
全国賃貸住宅新聞の「人気の設備ランキング」で宅配ボックスのランキングが上がっています。単身者向けでは、8位から3位。ファミリー向けでは圏外から4位です。

ネット通販で、
ニーズが高まる
この背景には、ネット通販がそれだけ一般的になっており、再配達の指定が利用者にとっては、心理的な負荷となっている点があります。
また、vol85でも論じたように、「部屋の中を配達員に見られたくない」という女性の声もあり、お部屋探しの条件のひとつとして高まっているのでしょう。
とはいえ、万能ではない宅配BOX
しかし、「ネット無料」「エアコン」「バストイレ別」「温水洗浄便座」ほどの強いニーズは疑わしいものです。「あったらいい」という程度なのか「必須」なのか。設置すれば、必ず満室になる、というにはやや弱く、ほかの施策とセットで考えるほうがいいでしょう。
不安なのは、配送物の長期保管と
生ものの臭い
長期間の利用や、食品などの臭いが発生してクレームにならないか心配だという声も上がっています。そこで、宅配ボックスにも、前項で述べたネット無料の回線を一つ回して、ネット接続する宅配ボックスが登場しました。到着確認のメール配信や、長期ほったらかしを回避することが有効なのです。
しかし、共用部にスペースがない
よし、宅配ボックスをつけよう、としても、物件の適当な共有スペースがなく断念されているオーナーもいます。雪には耐えられない。雨には弱いといった商品もあり、外廊下の物件やエントランスがない物件では、設置が困難なケースもあります。
国も容積率を緩和するなどの対策を講じていますが、なかなか賃貸物件では難しいケースもあります。
「ネット」+「監視カメラ」
+「スマートキー」
この対策として、監視カメラを設置した室内に、宅配便会社に直接届けてもらおう、というサービスが始まりつつあります。監視カメラで玄関は監視されていて、かつ、スマートキーで遠隔から開けるというサービス。物件が古くても、IoTの技術で解決していこうとしているのです。
こうしたサービスは、日々進化します。収益物件のオーナーは賃貸フェアなどに積極的に参加して、先進技術を取り入れていくようにしましょう。