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TOP満室経営のツボVol.67

関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

Vol.67

2017.08.04

「設備項目」だけの強化に気を付けよう。
内見で負ける理由を考える

築古で表面利回りのよい物件が出た。バストイレ一緒の物件なので、セパレート工事をしたほうがいいと思うが、その工事費を入れてもよい利回りだ。周辺の同じ築年での家賃で計算するとうま味が多い。ところがいざ購入すると、一度空きがでると埋まらない。
今回は、設備項目は強化したのに、なぜか空室が決まらない例から、空室改善で見落としがちなポイントを整理します。

写真はイメージです

バストイレ一緒の築古物件

 平成元年以降、バストイレ別の物件が建築され、それ以前の物件もリフォームが進み、バストイレ一緒の物件は少なくなりました。投資用物件として市場に出る物件の中には、バストイレ一緒でなかなか決まらないので売りに出るものもあります。築古で売値も安く、満室時の利回りは悪くない。そこで、バストイレ別のセパレート工事を行なう前提で買った。これで入居が決まればいい投資かもしれません。

セパレート工事はしたものの

 しかし、元々バストイレ一緒のユニットバスの空間はせまく、セパレート工事をしたためにさらに浴室は狭く、膝を折り曲げないと湯船につかれない。一番安い見積もりでの工事を採用した為、もともと風呂釜は温存し、狭いトイレと狭い風呂。これだけでは周辺物件に勝って「ここに住みたい」と思えるポイントがありません。
 脱衣所や洗面台がないため、女性向きとはいえず、なかなか決まらない。「バストイレ別にすればすべて解決」ではなく「バストイレ別にしてようやく普通になった」どころか「やっとバストイレ別になっただけでやっぱり不便」だったというわけです。
 リフォーム工事の際、バストイレの空間に少しゆとりを持たせるなど、工夫をすべきだったでしょう。

畳は人気がないから
フローリングにした・・・けれど

 昔の物件は畳が多く、今は人気があまりありません。原状回復の度に、畳表の交換のコストもかかるためフローリングに変更するのは定番といえるでしょう。「畳をフローリングにして満室に出来た」という成功体験のある方なら、「よし今回も」と考えるところでしょう。
 ところが、畳はフローリングになったものの、「押し入れはそのまま」という物件を沢山見ました。おそらく、「物件オーナー」⇒「管理会社」⇒「現地のリフォーム施工会社」と伝言が伝わるのは「畳をフローリングに」という言葉だけ。内見してみると、フローリングの部屋にふすまがあって押し入れになっている。これはやっぱり「変」です。
 フローリングにしたのですから、「ベッドで寝る」と考え、布団を入れる押し入れ、ではなく、洋服を入れるクローゼットにすべきです。押し入れにある真ん中の仕切りがあるとコートはかけられません。クローゼットより奥行きのある押し入れ空間には、棚やレールをつけるとかなりの収納スペースになります。しかもさほど工事代はかからないはず。オーナーのDIYでも出来ないわけではありません。

室外洗濯機置き場を中に入れたら
通りにくいキッチンになってしまった

 室外洗濯機も決まりにくい条件のひとつです。昔は普通だったのですが、今は、室内が普通ですね。ところが、よく考えないで室内に入れるといろいろと不便も生じます。
 たとえば、排水。もともと押し入れだった場所に洗濯機を置き、どうにか上水道はひいた。しかし排水のための傾斜が十分でない。これでは失敗です。
 あるいは台所に洗濯機を置く。冷蔵庫もキッチンもあるので狭くて使いにくい。かといって部屋に置くのも変です。
 大規模リフォームや建替えも視野に入れないと、無理をして設備項目だけ対応しても、やっぱり使いにくい部屋という事になりかねません。

駐車場スペースが狭くて決まりにくい

 地方の物件では駐車場は必須です。「おっ、この物件は駐車場つきで利回りいいな」と手に入れたあとで、「あるにはあるが、駐車場の台数が部屋数より少ない」とか「狭くて軽自動車でないとはみ出る」とか「前の道路も狭く、運転が下手だと入れにくい」などは入居が決まりにくい物件となります。「駐車場つき」というだけでなく、「どんな駐車場なのか」も注意が必要です。購入後は、「近隣の別場所に駐車場を借りる」といった事まで考えるケースもあります。都心と異なりクルマ社会ではそのスペースの機能性も重要なのです。

「ネットの検索項目の強化」と
内見時・生活時の利便性」

 セミナーなどで、私は設備項目の強化は、スーモ・ホームズ・アットホームなどのポータルサイトの検索項目の強化をするように講演でお話をしています。
 例えば、「室内物干し」は、空室対策としてはよい手法ですが、残念ながら検索項目にはありません。ならば「バストイレ別」「室内洗濯機」「洋室」といった項目が検索され、絞り込まれるには有効です。
 ただ、その項目の「表面だけ」を強化しても、内見時に「これじゃあ住みにくい」となっていないでしようか?
 内見した時に「ああ住みたい」と思われ、生活してる際に「不便だな」と感じないような配慮が、空室対策には必要であり、満室稼働に繋がるのです。