関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.60

2017.04.17

もしなにかあったら?
凶悪事件を未然に防ぐには

住人同士で殺人事件が起こったら…。
そんな事が起こってしまったら入居率は悪化し、
物件全体の家賃も下がり、
資産価値は暴落します。
そんな事になる前に、打てる手はないものでしょうか?

写真はイメージです

分譲物件にはあり
賃貸物件にはないもの

 分譲のマンションなどにはたいていの物件にはあり、賃貸物件にはほとんどないものはなんでしょう?
 「大規模修繕計画」「修繕積立金」「管理組合」・・・たしかにそうですね。そういうマニアックな話ではなく、もっとわかりやすい設備の違いです。
 それは「防犯カメラ」です。

防犯カメラは、
なぜ賃貸に少ないのか

 分譲物件には防犯カメラの設置がかなりの割合でされています。一方で賃貸物件ではこれまであまり見かけませんでした。
 分譲は買った人が住む物件。出来る限り防犯対策はしっかりしていてほしいものです。分譲物件を売る会社は警備会社のセキュリティシステムなども含めて、物件の魅力づけのために競ってきました。
 しかし、賃貸物件は、買ったオーナーは自分で住むわけではない。となれば出来る限り投資コストは減らしたい。結果的にこれまで、防犯カメラなどはない物件が多かったのです。

ひとたび凶悪事件が起こると
取り返しがつかない事に

 しかし、昨今では、凶悪事件が後を絶ちません。「隣の部屋うるさい」からと、昨年は拳銃で撃ち殺すとか、ハンマーで殴り殺すといった信じられない事件も起こりました。こんな事件が起こってしまったら、「その部屋だけ心理的瑕疵物件」等とは言っていられません。テレビにも報道され、物件名はネットで出回り、入居率は極端に悪化。仕方なく家賃を下げてもなかなか決まらないという事になってしまいます。
 殺人が極端であっても、チカンや幼児虐待、あるいは下着泥棒等があると入居者の生活環境としては、劣悪なものとなり、資産価値は極端に落ちてしまいます。

録画があれば
未然に防げたはず

 過去の事件をみると、防犯カメラがあり録画があれば、未然に防げたというケースが、沢山見受けられます。
 つまり凶悪事件には、事前の予兆のようなトラブルがあるのです。
 「となりの住人がうるさい」「上の階がうるさい」といったクレームの際に、「実は録画をみると、その時間は不在でしたよ」「こちらの記録では大騒ぎとは認められません」など、記録媒体により、「そもそもそのクレームを言っている方が過敏であり、もしかすると幻覚や幻聴によるものではないか」といった事も判明する事があるのです。そもそも拳銃やハンマーなど通常では考えられない凶器をとりだす前に、なんらかの予兆・前兆があり、その時に防犯カメラの映像等があると、対処の方法も変わっていたというケースもあるのです。
 建物を破損させたり、ゴミのルールを守らないといった不届きな人も判明する事で、物件の生活環境を快適にして行く事が出来るのです。

防犯カメラは、
ダミーカメラや低解像度でよいか

 これまで、私は「防犯カメラは防犯を目的とするのであるから、解像度は少なくても、抑止効果があればよい」と考えてきました。高解像度であれ、低解像度であれ、抑止効果は同じ。だとすれば、ダミーカメラと人感センサーでもいいのかな、と思っていました。
 ところがこの考えは、事件や事故を追っていると間違っていると気が付きました。
 たとえば、とある物件で泥棒を働いた犯人がいます。するとなんとその泥棒はまた同じ物件を狙うのだそうです。侵入経路もお宝のありかもわかっているからで、何度も同じ物件でやるのです。防犯に穴があり、そこをついて再犯するのです。
 これでは入居者はたまったものではありません。「泥棒に入られた事のある物件」ではなく「半年に一度ぐらい泥棒に入られる物件」。
 ドキドキして安心して寝る事も出来ないのです。
 すなわち、犯罪や事故の発生後は犯人を捕まえる事が大切なのです。これにはある程度高解像度のカメラでないと顔などがわかりません。もし発生したら速やかに犯人が分かるカメラ。熟練な犯罪者はカメラの性能も熟知しており、ダミーカメラや低解像度カメラの物件はむしろ「狙い目」と思われてしまうようです。
 物件の資産価値を維持する為にも、これからは防犯カメラの設置が必要だと強く思います。