TOP満室経営のツボvol.23

関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.23

2015.10.09

今年から空室が増えるって、ホント?

国勢調査が始まりました。予測ではそろそろ世帯数が減少に転じるといわれています。
需給バランスはどうなるのでしょう?

写真はイメージです

人口は減っても、
世帯数は伸びていた

賃貸マーケットを語る上で重要なのは、世帯数と住宅数とのバランスです。日本の人口は、2004年12月をピークに減少に転じています。これをもって「大変だ。人口が減っているんだから、そりゃあ空室が増えるさ」と考えるのは短絡的です。
 実は、2004年12月から人口が減っても世帯数は増えていました。核家族化が進んでいて単身世帯が増加したのです。
 しかし、今後、いずれ世帯数が減少することは間違いありません。まさに世帯数増加から減少に転じるタイミングが、実は今回の国勢調査からではないか、ともいわれています。

物件は今年も建てられます。
つまり、需給バランスが崩れます

一方で、世帯数が減ったとしても今年も新築が建ちます。つまりマーケットにはさらに物件が増えるのです。借りる人が減って、物件が増えるのですから、当然、「余る」というリスクが高くなるわけです。

この図は、私が物件数の推移と世帯数の推移を模式化し、今後の予測を組み入れてみたものです。昭和30年代には、建てても建てても世帯数が伸びており、不動産マーケットがイケイケで活況となっていることがわかります。
 一方で、2015年以降は、物件数が伸びて行くのに対して、世帯数が減るわけですから、空室リスクは正直高くなります。

今は「売り時」

このトレンドを考えると、収益物件は今は売り時です。売買価格が上がっている今、売値は高く設定することができるのではないでしょうか?そして今よりも来年は世帯数が減り、ライバル物件が増えるのですから、このゲームで「出口」を考えるなら、今がまさに売り時といえると思います。

今日も「売らない」という
「経営判断」をした

一方で、「うーん、世帯数が減るのもライバル物件が増えるのもわかっちゃいるけど、売るのもなー」とためらっているのであれば、それも決して間違った判断ではありません。
 図の△の部分が空室と考えれば、リスクは高まるのですが、圧倒的多数は○の部分。つまり入居者が存在する部屋です。よーするに「リスクが高まっても、自分の物件はちゃんと埋まって」いればよい、のです。空室に悩むのは別の大家さん。自分は安泰の道に向かえば良いわけです。

だとすれば、なにをすべきか

「売り時とわかっても売らなかった」のですから、「なにかをして、競争に勝つ」ことが大切です。「売らないという経営判断をした」のですから「ぼーとして空室になるのを待つ」のではなく、競争に勝つための努力が必要です。
 賃料を下げて競争優位性を高めるという手もありますが、それではどんどん収益率が悪化します。ウォシュレットやエアコンを入れて差別化したり、間取り変更等のリフォームをする。あるいはネット無料の物件としてPRする。ようするに「空いているライバルとは、違った、メリット」を磨く必要があるのです。

 手に入れた物件を「どう磨く」か。まさに、工夫の時代がやってきたのです。

出典:総務省統計局 「国税調査」「人口推計」、
国立社会保障・人口問題研究所2013年推計、
総務省統計局:住宅土地統計調査、
最新の住宅数増加での推移による プリンシプル住まい総研算出・作表