関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.123

2019.12.24

業界再編??
不動産会社はもはやブランドで選べない

不動産管理会社が激動の変化です。
収益物件オーナーが「青い看板の会社にうちはずっと頼んでいるんだ」
と思っていたら、看板が変わる事も。
業界の激変と、選び方の変化を今回はレポートします。

写真はイメージです

青い看板を外す

大分県ナンバー2の管理会社である豊後企画集団。10店舗以上を展開し、大分では顔と言っていい管理会社です。アパマンショップのフランチャイズとして長年親しまれてきた同社は、2019年、その青い看板を外しました。
きっかけは、先の札幌でのスプレー缶の爆発事件。アパマンショップ本部直轄の店舗が、未使用の収集抗菌スプレー缶を大量に処分し、その際に引火して周辺も巻き込む大爆発となってしまいました。
同社は事態を重くとらえ、アパマンショップの看板を外して「お部屋らぼ」というブランドで再スタートするという結論を出しました。

ミニミニFCの宅都に売却した
神戸の雄

 一方で、2019年8月には、神戸の雄であるダイワホームズ(兵庫県川西市)は、宅都ホールディングス(大阪市)に事業譲渡をすることが発表されました。ダイワホームズは、3600戸を有するアパマンショップFCの強豪。一方の宅都は3万戸を超えるミニミニFCの強豪です。
 このような大きな企業のM&Aしかもフランチャイズを変えるような激変はこれまではそう考えられるものではありませんでした。

九州ナンバー1の仲介会社も

 そして、九州で1万3700件の仲介を行う駅前不動産。独立系でどこのFCにも加盟していなかった同社は、福岡県に45店舗・管理戸数1万7000戸という業界を代表する会社でしたが、なんと2019年12月、東京のリログループの中間持ち株会社にM&Aされました。リロはこれで、約50社の賃貸仲介会社・管理会社を傘下に収め、総管理戸数は8万5000戸になるということです。
 まさに「駅前不動産、お前もか」というぐらいで、業界の再編がガンガン進んでいます。

今、なぜ激変が?

 フランチャイズをやめる会社もあれば、ほかのフランチャイズに事業譲渡する会社もある。そうかと思えば、独立系の会社が大企業の傘下に入る。今、業界ではなにが起こっているのでしょう
 人口が減り、長期で空室が増え、家賃が下がっています。家賃が下がれば、仲介手数料が下がります。となると、賃貸仲介そのものの収益性が下がってきます。一回の商談で得られる仲介手数料が下がってくるのですから、仲介単体では厳しいのです。特に大阪では、「仲介手数料無料」といった仲介店舗も出来ています。競争は激化しています。
 2019年6月には、キンキホーム(京都市)が自己破産の申請をしました。賃貸仲介専業でビジネスを行っていた同社の倒産は象徴的であり、多くの賃貸仲介会社は管理ビジネスへのビジネススキームの変更を余儀なくされています。
 こうした管理ビジネスは、生産性を改善していくには、規模の論理がなりたちます。沢山の管理物件を不動産テックなどで、効率的に運営していく。となると、より大きな管理スキームの中で社宅代行やシステム統合などが必要となってきます。
 またフランチャイズの役割も変わってきました。この激動のさなかに、「仲介店舗の看板」は大きなブランディングの役割を果たしにくくなっています。ネットで反響があり店に呼び込むと考えると、別段、FCの看板効果に頼る必要もない。となると、「管理は大規模統合」「仲介は独自路線でも大差ない」となりかねないのでしょう。
 収益物件のパートナーは今、激変の最中にいるのです。

収益物件オーナーは
どう考えるべきか

 いままで「アパマンショップの●●店」「ミニミニの●●店」に管理をお願いしていた、というフランチャイズ名が変わってしまうかもしれません。収益物件オーナーにとっては、「え?大丈夫?」と不安になる事もあるはずです。しかし、「なぜ変えたのか」「これからどうなるのか」をしっかりと、「経営者の言葉」に耳を傾けてみるべきタイミングです。
 相変わらず「家賃を下げて入れましょう」なのか「物件価値をこれであげていくと提案の幅が広がります」なのか。収益物件オーナーにとっては、「空室対策」「資産価値向上」「節税」「相続」など、今後もどこまでパートナーシップを発揮できるかが大事です。
 管理会社のトップの年始の言葉に注視して行きましょう。