関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.114

2019.07.29

夏の空室を
チャンスに考える

満室と安心していたら、夏に急な退去の連絡。
すっかり嫌な気持ちになってしまいます。
これから募集だと、足元を見られるかな。
と、マイナス思考になりがちですが、これをチャンスと
考え直してみましょう。

写真はイメージです

閑散期の空室で
無暗に家賃を下げない

 繁忙期は、「いい物件からどんどん決まる」ので、家賃も強気で攻めていけます。ところが閑散期はなかなか内見の連絡も入らない。「家賃を下げないと厳しいですよ」「初期費用を少しさげませんか?」「フリーレントをつけませんか?」仲介会社も弱気です。どうしても部屋を探す人が少ないために、お得感で乗り切ろうと考えてしまいます。
 しかし、ちょっと腰を据えて考えみませんか。

家賃を上げる「逆張り」

 繁忙期と違って決まりにくい時期なればこそ、ジタバタしても簡単に決まらないのですから、いろいろ試してみましよう。今の賃料を下げて弱気に募集しても、やっぱり動きは鈍いタイミングです。そこで、ちょっと変化球。周辺にない工夫をして、家賃を上げて募集する実験です。
 例えば、ハンモックをつけてみる。周辺にはまだまだハンモック付きの物件はないのではありませんか? ハンモックは体重を支えるため、つるすために2万円ぐらいのボルトがふたつ必要になります。が、ハンモックそのものは1万円程度。とすると投資は5万円。空室が埋まれば元が取れる投資ですね。その分5000円ほど家賃を上げて募集してみましょうか。10か月で投資回収です。周辺にはない魅力的な写真で募集効果も出るかもしれません。周囲の物件も賃料を下げて勝負していくなら、逆張りでいくのも面白いものです。
 床をむく材にして、白いおしゃれな物件にしてみる。あるいは、カラー畳を使って、和室だけどお洒落なたたずまいに挑戦。あるいは、レンガ風の壁紙で男の隠れ家部屋のようにしてみる。壁一面を本箱にしてみるなんて事も、良いかもしれません。
 繁忙期はスピード勝負。日に日に検討する人が減りますから、空室が出たら、どんどん原状回復して埋めていくしかありません。そう、「変わったことをチャレンジする」時間的余裕すらないのです。

ピンチと考えるより
実験が出来るチャンス

 そう。夏の空室は確かに収益のピンチですが、いろいろ試すことが出来るチャンスでもあるのです。
 ここで有効な施策が見つかれば、次の繁忙期には、空室が出るたびにどんどん対応していってもいいわけです。もちろんお金のかかる本格リフォームも良いのですが、ちょっとしたアイデアを試してみるのもいいのです。
 スマートスピーカーを入れてIoTマンションとしてアピールしたら、ちょっと高くても決まるのかな? 家具付きやDIYはどうかな? ダウンライトやアクセントクロスは評判どうかな。
 工事の人たちも、時間的に余裕のある閑散期。今頃、のこのこ空いてしまった部屋で、いろいろ楽しみながら空室対策をしてみると、気持ちも前向きになります。

収益物件のオーナーの気持ちが
運も呼ぶ

 「うわー。夏に空いちゃったよ。最悪だ。仕方ない、初期費用と家賃を下げてなんとかするか」と考えると、部屋のツキも失います。そもそも、周囲のほかの部屋もそんなことを考えて弱気弱気で家賃が下がります。
 こんな時に、ポジティブに気持ちを切り替えましよう。全部屋が3月末退去では、際立った挑戦も出来ない。そもそも、いきなり全室入れ替わるような事態よりも、むしろ、一部屋一部屋に対応していくほうが、収益ロスも少ないもの。腰を据えて考えられます。
 「よくぞ、この時期に空いてくれた。これからのフィジビリティスタディとして」あるいは「やれなかったアイデアのテストとして」あるいは「家賃を上げられるのかのトライアルとして」様々なチャレンジをしてみませんか。
 夏のチャレンジは写真を撮っておけば、冬の募集時にも「こんな工夫も出来ますよ」と募集時に活用できるもの。
 ピンチをチャンスと捉えなおして、マーケットに挑戦していきましよう。