関西の大家業をもっと楽しくする
ヒント集
vol.102
2019.01.23
収益物件オーナーの学びの機会は?
変化に対応する為に必要な旅
今回は、収益物件オーナーが「いったいどこまでいって、勉強すべきか」について、論じます。
写真はイメージです
地元の常識は、
別の地元の非常識
全国で講演をしていると、セミナー終了後に、遠方から聞きに来た、という大家さんにお会いする事があります。とても勉強熱心で、満室経営。様々な新しいチャレンジもしているこうした大家さんは、入居率も高く、積極的です。
「うちの地元では、これが当たり前」という地域ならではの常識があります。例えば、「インターネット無料なんてこのあたりにはないし、温水洗浄便座も少ない」「鍵交換なんか、わりとしないで済ませている」「借りたものを返すときには、きれいにして返すもの。国交省にガイドラインなんか、この街では関係ない」「敷金・礼金は2・2がここでは常識」「ここらでは、この間取りでLDKと呼ぶのさ」「京間というのがあってね」と、各地で賃貸業界の「当たり前」が違うものです。
しかし、それはちょっと離れたほかの地域では、非常識。広域異動の入居希望者には全く通用しないこともあります。
世の中の変化に
取り残されない
ネット無料やスマートスピーカーのIoT対応、防犯カメラの設置などでは「周りがやってから」という判断をされる人が多いと思います。しかし、実は「周囲がやってから」では「差別化」が出来ません。
みんながバストイレ別にしてからバストイレ別にしたオーナーは、既に9割の物件がバストイレ別という今日、満室にはなりません。「やっと普通になる」からです。「周囲がやっていない」からこそ、差別化となるのですが、過剰投資にならないかと不安も募ります。
そこで、遠方のセミナーや大家の会などに出向いて、今、どんな変化が起こっているのかを学ぶ努力は大切です。業界新聞などでも学習は可能ですが、実際に生の声を聴く事は有益です。
旅をして、講演や勉強会にも出る
お勧めしたいのは、家族での旅行です。観光もしっかりして、温泉なども満喫しつつ、セミナーや講演や勉強会にも顔を出す。
地元にだけいても、最新の情報は入ってきません。だからこそ旅行。そして「ひとりで考えない」ためにも、家族での旅行はよい機会です。大切な資産ですから、家族で、勉強する事は刺激にもなるはずです。
人脈が広がれば、
アイデアも広がる
こうしたセミナーなどでは、講師と名刺交換をするだけでなく、懇親会などで知らない大家さんとも会話してみましょう。「へえー。もう〇〇ではこんなことをやっているのか」「おや、△△が空室対策に有効と聞いていたけど、この方はそれをしても空室が減らないのか」と定性的な事実を聞くことができます。
人脈が広がる事で、ちょっとなにか心配事や悩みが出来たときに、気軽に聞ける人も増えることになります。フェイスブックなどで交流を広げるのもいいでしょう。
違う意見を比較する
特に住宅設備は、提供するサプライヤーは「いいことしか言わない」ので、実際にやってみた大家さんの話は役に立ちます。また、設備やネットなどは、複数のライバル会社の話も聞くのはいいでしょう。ライバルだから、どう違うかのポイントも双方の言い分を聞くことも出来ます
是非、家族サービスもかねて、各地を旅してみましょう。