関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.100

2018.12.18

大手のブランドは
どこまで信じられるのか

ついに記念すべき100回です。
収益物件オーナーのためのコラムも毎月書き続けてきましたが、
いかがでしょうか? 私はまだまだ書きたいことが満載です。
さて、今回は「大手のブランド」についてです。

写真はイメージです

どんなに相談に乗っても
明日も対応できるのは、
やっぱり私ではなく管理会社

 仕事柄、オーナーセミナーや相談会で様々な収益物件オーナーに出会います。空室に困っている方、家賃の減額に困っている方、悪い入居者が居座って困っている方、たくさんの方々のお話を聞くことがあります。
 しかし、いつも思うのは「私が、いまどんなに困っている事の相談に乗ったとしても、明日はここにはいない」ということです。日々、いろいろな困りごとが出るのに、そこに寄り添って対応できるのは、やはり管理会社しかありません。
 逆に言えば、「そんな困った事態」になったのも、その管理会社のせいかもしれません。ぶっちゃけ「そんな管理会社を変えたらどうですか?」と思う事もあります。

ビジネスですから、
契約をよく読んで、
出来る限り不利にならないように

 なかには、管理会社を変えにくい契約になっている方もいます。サブリースの場合などは、かなり収益物件のオーナーが不利な契約もあります。
 「管理会社の修繕計画通りに行わないなら、サブリースを解除する」「管理会社が見つけた入居希望者を断ったのなら、一括借り上げは終了する」「中途で解除する場合は、今の入居者はほかの物件に引っ越しをさせます」など。
 オーナーは個人事業主、つまり経営者であり、消費者ではありません。「こんな小さい文字、全部読んでない」なんて主張は全く通りませんから、契約書の中身は本気を読み込む必要があります。

どうしても大手が
好きな方と出会いました

 中には「ずっとトラブルが放置されている」「理不尽に家賃を下げられている」けど「大手だからここを選んだ。管理会社は変えたら不安だ」という方もいます。
 「今までの人生でも、ランドセルも塾も学校も就職も車も」「CMをやっているような大手なら大丈夫」と選んできた、という方です。これはその人のポリシーですから、私がどうのこうのと言う問題ではありません。「生き方」ですし。
 ただ「大手さんだから、信じたけど、最初の契約の時によく来てくれた営業マンはもう来ない」「空室に困って連絡しているのに、キャンペーン商品の営業をされる」「たまに連絡が来ると、知らない担当者が家賃を下げてという」といった話をお聞きすると、「大手だから大丈夫って判断がどうだったのかなー」と思うのです。

ブランドは、お金で買える
信用は、地域で積み重ねる

 実際には「CMをよくやっている」ということは「お金を払えば」出来る事です。これは、企業としての倫理観やビジョン、あるいはスタンスとは全く関係ありません。お金を払えばCMが出来ます。
 有名な会社が、不祥事を起こすこともあります。CMを流すのに、そういった審査があるわけではないのですから、ここは過信すべきではありません。
 企業規模は「安定感」として確かに選択ポイントとなります。「大きいからつぶれないだろう」というのは、確率論としては正しいと思います。一方で、「大きいからこそ、私の物件は、沢山の管理物件の些細な案件」かもしれません。担当者の変更もありますし、いざもめたときの、先方の弁護士や対応力もそれだけあるという事にもなります。すなわち、企業規模は資金繰りや、経営の安定性を指し示す数字であり、決して、「私の物件の利回りを永続的に良くしてくれる」という保証ではありません。
 では、「地元の評判」はどうでしょう?
 信頼を積み重ねていくには根気がかかりますし、失うのは、あっという間です。しかし、「地元でしっかりと続けている」というのは、「悪い評判が立っていない」「地元のオーナーを困らせていない」という事の証拠ともいえます。

経営者に会う

 大手は、なかなか経営者には会えません。では中小はどうでしょう。管理戸数にもよりますが、忘年会や新年会などで会って話をする事も出来るのではないでしょうか。
 収益物件オーナーの目線では「ではこの経営者が高齢になっても自分の物件をしっかり守ってもらえるのか」と不安になる事もあります。そう、企業として管理会社の事業継承がどうなっていくのか、という観点です。
 そこも含めて「あんたが経営者か。そうかそう考えているなら、しっかり今後も頼む。こっちがあんたの息子か、あんなちっちゃかった子供が立派になって。そうか会社を継ぐために今、そんな修行をしているのか。ではしっかり今後も頼むよ」こんな人間関係がベースとして大切でしょう。

収益物件のオーナーとして資産の管理を託すパートナー選び。是非とも家族ぐるみで将来も安心であるという事が理想的だと、私は思うのです。