関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.7

2015.07.28

先生!
先方が、仲介業者さんを外したら、
手数料が安くなるって言ってます。
お得だし、グラグラきてます。

それは一大事!すぐに断ってください。
二重に仲介手数料を支払う危険にさらされ、
いらぬ裁判費用と時間を浪費する危険がありますよ。


お行儀のよろしくない仲介業者が、買い主や売り主を「仲介手数料が安くなります」などの甘い言葉でそそのかし、従前の仲介業者を外したり、買い主や売り主が実際の契約締結の直前に仲介業者を外して契約決済をして仲介手数料を不当に浮かそうとしようとする人がまれにいます。しかし、このような誘いがあっても決して乗ってはいけません。今回は、仲介手数料を浮かそうとする甘い話とその危険性についてお話しします。

何がダメなんですか?

 まず、信義に反するような行動を取る仲介業者が到底信頼できる業者ではないことはほぼまちがいないので、まともな仲介活動が期待できないということです。
 まともな仲介業者なら、自らの存在価値を否定する行動を取ることはあり得ません。
つまり、
1・このような業者がきっちりとした物件調査や説明を行うとは考えがたい
2・トラブルがあっても責任感を持って対処するとは考えにくい
3・永続的に仕事をするとは思えない
といったことが言えると思います。このような業者に何千万、何億円もの財産を委ねるというのは危険きわまりないでしょう。
宅建業者の方々はお互い信頼関係を持つ人間だけに情報交換などをするはずで、このような宅建業者は他の宅建業者に相手にされていない可能性が高いでしょう。

法的にも問題がありますか?

 法的な観点からも極めて危険です。仲介業者から報酬請求され法的紛争になる可能性が高いです。そうなれば、二重に仲介手数料を支払う危険にさらされ、いらぬ裁判費用と時間を浪費する危険があります。

甘い話には落とし穴がある… ということですね。

 はい。その通りです。賃貸マンションや賃貸アパートなど収益不動産を購入する場合、通常は宅建業者に仲介してもらいますよね。仲介する宅建業者は、投資の目的や用途に適合した物件情報を選択・提供するなど、売り手や買い手を紹介する役割を果たしています。情報を豊富に持ち、物件調査や説明をきっちり行ってくれる仲介業者は、収益不動産の売買において大変重要です。優秀な仲介業者と継続的にいい関係を持っている大家さんの方が、成功する確率が高いと思いますよ。

仲介業者を外して、 裁判になった例はありますか?

裁判例

 仲介業者が、売り主から土地付建物の売却の依頼を受けて、チラシなどの広告や隣地の通行同意を取るなどして、ようやく買い手を見つけ、売買代金3400万円での売買の合意がほぼ成立しそうになったところで、売り主と買い主が直接取引した事例があります。
 仲介業者が売り主と買い主両方を被告として仲介手数料(報酬)を請求した事案で、岡山地方裁判所判決平成15年1月15日)は仲介業者の言い分をほぼ認めて、それぞれの被告に報酬の支払いを命じています。