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ヒント集

vol.5

2015.06.18

先生!
購入検討中の物件が、
アスベストを使用物件かも…。
悩んでいます。

それは一大事!買う前に気が付いて良かった。
知らずに買ってしまうと後の転売が困難になったり、
大幅に代金を減額される危険があるからです。



石綿(アスベスト)は、 その繊維が極めて細いため、研磨機、切断機などの施設での使用や飛散しやすい吹付け石綿などの除去等において所要の措置を行わないと石綿が飛散して人が 吸入してしまうおそれがあります。以前はビル等の建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われたり、スレート材、ブレーキライニングやブレーキパッド、防音材、断熱材、保温材などで使用されましたが、現在では、原則として製造等が禁止されています。

買う場合に気を付けることはありますか?

 石綿(アスベスト)の繊維は、肺線維症(じん肺)、悪性中皮腫の原因になるといわれ、肺がんを起こす可能性があることが知られています。
 このように石綿が飛び散り人が吸い込むことによって重篤な健康被害をもたらす危険があることから労働安全衛生法や大気汚染防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律などで予防や飛散防止等の規制がなされています。
 不動産を購入する場合、アスベストが使用されているかどうかは居住の安全性や解体時の手間や費用の増加などに関わってきますので、重要な要素になると言えます。
 そこで、売る側の立場からはきっちり説明義務を果たしていないと買い主から契約の解除や損害賠償請求をされる危険があり、買う側からすると知らずに買ってしまうと後の転売が困難になったり大幅に代金を減額される危険があります(訴訟をするにしてもその手間とコストを考えると被害が回復されたとしても不利益であることに変わりありません)。

アスベスト使用物件か否か、 確認方法はありますか?

 吹き付けアスベストは、昭和30年ころから使われ始め、昭和40年代によく使用され、昭和50年に労働衛生の観点から原則禁止の措置がとられ、平成17年7月、「石綿障害予防規則」の施行に伴い全面禁止となった経緯がありますので、対象不動産の建築時期に着目しつつ、事前に図面(仕上表等)に記載されている「アスベスト吹付け」等の表示を確認し、ご自身が購入しようとしている物件にアスベストが使われているかどうかが分かることがあります。

裁判になった例はありますか?

裁判例

 通常の住宅ではないですが、鉄道高架下で文具店を経営していた男性が中皮腫で死亡したのは、店舗内に吹き付けられたアスベスト(石綿)が原因だとして、遺族が建物の所有者に損害賠償請求を求め、6000万円近くの損害賠償が認められた裁判例もあり、アスベストを使用している建物を所有することによって多大な金銭の出費を余儀なくされることもあり得ます。
 宅建業法上は建物について、石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容が重要事項説明の対象であって、石綿の使用の有無が説明義務の対象になっていませんので、不動産を買おうとする側がある程度主体的に対処する必要があると思われます。