関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.13

2016.12.20

先生!
宅建免許がない業者さんですが、
お得な物件情報をくれたので、
購入しちゃおうと思うんです。

それは一大事!すぐに断らないと、
法外な報酬を要求されるかもしれませんよ。

無免許業者は、とにかく売買が成立してその場限りの利益が得られればいいというスタンスで事を進めてきます。そんな業者から購入したら、後で大変なトラブルに巻き込まれるかもしれません。

先生は、そういった案件を担当したことありますか?

はい。あります。弁護士という職業柄、もめている不動産取引の交渉をはじめ、瑕疵が発覚した物件などの裁判を依頼されることがあります。そうしたトラブルが生じる不動産取引は、宅建業の免許を有していない無免許業者が介在していることが多いですね。
私が弁護士1年目に受任した不動産取引を巡る裁判でも、売り主も無免許業者(正規の宅建業者から名義だけ借りている)で、仲介に入っている複数の業者も無免許業者でした。

どんなところが問題でしたか?

そうですね。まともな物件調査がなされておらず、とにかく売買が成立してその場限りの利益が得られればいいというスタンスで事を進めてきます。まともな説明義務を果たすどころか、説明すべき不利益情報は積極的に隠して、とにかく取引を成立させようといったことに流れがちです。また、宅建業者には仲介手数料の上限の枠がありますが、無免許業者はこのような規制を無視して、法外な報酬を要求することも見受けられます。
今はお得に見える物件も、後でとんでもない瑕疵が見つかり、大損…ということもあり得ますので注意してください。

この物件、断った方がいいですか?

裁判になる前に

宅建業の免許は、やる気さえあれば取得できる免許のはずです。このような基本的なことすらしない、できない業者はそれだけで力量的に疑問符が付くと言っていいでしょう。当たり前ですが、このような無免許業者が関与している取引には関わらないのが安全です。そう考えると、今回の物件は断わることをお薦めします。
 また、免許を有する宅建業者であるなら、監督官庁による指導や処分、業界団体による指導や損害の補償制度がありますが、無免許業者はそのような歯止めは全くありません。
 不動産取引において、宅建業者の免許を有しないものに託すことは、医師免許を有しない者に治療をしてもらう、弁護士の資格を有しないものに裁判を任せるのと同じことだと思います。