関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.12

2016.05.09

先生!
入居者がゴミを溜めて困っています。
苦情は来るし、空室は埋まらないし、
どうしたらいいですか?

それは一大事!早く手を打たないと、
一棟収益物件全体の価値を大幅に毀損させかねません。

賃料の滞りはないけれど、賃借物件がゴミ屋敷になってしまった。隣人からの苦情がたえず、また、家が滅茶苦茶になっていて困っていますといった、いわゆるゴミ屋敷問題がたまにあります。自分がオーナーの収益物件で、このようなゴミ屋敷問題に巻き込まれたら一大事です。では、どのように対処したらいいかお話ししましょう。

このままだとどうなりますか?

 このようなゴミ屋敷を放置することは、一棟収益物件全体の価値を大幅に毀損させかねません。ゴミを大量に積み上げる、景観を害する、臭いの問題などなどで、他の賃借人とのトラブル発生は必然で、収益を生んでくれる他の賃借人の退去が促進されるうえ、新規の賃借人まで来てくれないというダブルパンチを食らううえ、建物も物理的に毀損されます。

どのように対処すればいいですか?

 このような問題が起こった場合には、その兆候があったらその時点で対処し、ゴミ問題が大きくならないことに努めるのがまずは第一です。それでも対処不能なことが判明した場合には、どうしたらいいか?抽象的になりますが、通常の人から見て著しくゴミを放置していると分かる証拠(写真やビデオなど)を確保のうえ、できるだけ早く、契約を解除して賃借物件の明け渡しのための裁判を起こすべきでしょう。通常、賃借人は適正な用法に従って賃借物件を使用する契約上の義務がありますので、用法義務違反を理由に契約を解除して明け渡しを求めていくことになると思います。

裁判例

 はい。あります。
例えば、東京地裁平成10年6月26日判決は、
「居室内に社会常識の範囲をはるかに超える著しく多量のゴミを放置するといった非常識な行為は、衛生面で問題があるだけでなく、火災が生じるなどの危険性もあることから、原告やその家族及び近隣の住民に与える迷惑は多大なものがあるといえるのであって、このことは、賃貸借契約の解除事由を優に構成する」などとして、賃借人が居室をゴミ屋敷としてしまったことを理由に契約解除を認めています。