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ヒント集

vol.48

2017.06.02

売買仲介もIT重説の社会実験へ。
不動産流通の効率化が進むか?

今年から宅建業法の改正など不動産取引のルールが変わって来ています。その中で、ついに売買仲介のIT重説の社会実験が今年8月からスタートします!

写真はイメージです

晴らしい未来のための第一歩が、
IT重説の全面解禁。

 存知の通り、賃貸仲介は今年秋からIT重説が全面解禁されます。しかし、売買に関しては反対意見も根強く、実現には至っておりませんでした。
 8月から「買主が法人(宅建業者でなくても良い)」という制限があるものの、オンライン上での重要事項説明で行う社会実験が始まります。重説のためにいちいち移動する必要がなくなりました。 買主が宅建業者の場合は、そもそも書類のやり取りだけで大丈夫になったので、本当に便利になります。
 ただ、IT重説は8月から誰でもできるわけではなく、今回は社会実験なので登録した業者のみ。社会実験参加を希望する宅建業者は、5月末~6月末の間に国土交通省のサイトから登録申請をする必要があります。
 このIT重説、業界内で賛否両論があるので、業界団体も積極的に告知をしていません。しかし、今後の不動産流通の近代化と生産性の向上、そして何よりも消費者が安心して不動産の売買が出来る環境を整備するために、売買にかかわっている宅建業者は全員IT重説の社会実験に参加すべきと思います。弊社は、もちろん申し込みます。多くの会社が参加し、取引事例が増えれば、売買分野でのIT重説全面解禁が近づいてきます。
 ただ、このIT重説の仕組みは現在はすごく原始的です。あらかじめ書面を買主に送付し、Skypeなどのテレビ電話システムを使って説明するというものです。とはいえ、日本の生産性向上を妨げている悪癖である「対面」「紙」「捺印」のうち「対面」が義務ではなくなるのは大きな一歩です。
 「対面」が義務では無くなれば、次は「紙」の廃止、つまり紙ではなくてデータでのやりとりを行うようになり、記名捺印を電子認証で行えば不動産取引の生産性は一気に上がるので、早くその段階に行ってほしいですね。
 不動産流通の効率化は、最近急速にあちこちで議論されるようになりました。それは、素晴らしい事だと思います。
僕個人的には、
■売却活動前の売主負担によるインスペクションの義務化と内容の公開
■瑕疵担保責任保険への加入義務化
■媒介物件のレインズ登録の義務化
■レインズデータの取り込み、加工、公開の全面解禁
■不動産取引に関する様々な情報の統一フォームでのデータ化
などを早期実現するべきと思います。
 消費者が、インターネットで買い物するような感覚で不動産を売ったり買ったり自由にできる環境が整えば、不動産取引が活発化し、空き家問題など街が抱えている多くの問題も解消されていくと思います。
 今の環境では、情報があまりにも不透明で、リスクが高く、手間がかかり、取引コストが高すぎます。せめて、車を買い替えるくらいの感覚で、家もライフスタイルの変化に合わせて一生に5~10回くらい買ったり売ったりする社会が来ればよいのにと思います。
 人の移動が活発化すれば、「いい住人」を引き入れるための都市間競争が活発化し、結果として町がどんどん良くなるはず。そんな素晴らしい未来のための第一歩が、IT重説の全面解禁。
みんなで是非参加しましょう!