関西の大家業をもっと楽しくする

ヒント集

vol.45

2017.05.12

新経済サミット「NEST20174」

当社ではこの度、新経済連盟と言う経済団体に加盟しました。この団体は、楽天などIT企業が中心になって発足した経済団体。政府にIT重説の解禁を提言した団体ということで、不動産業界では認知されていると思います。
新経済連盟が毎年4月に、新経済サミット「NEST20174」というイベントを行っているので行ってきました。その中身を、僕の所見を含め、皆様にシェアしたいと思います。

写真はイメージです

2日間、びっしりとセッションがありました。

◆日本でも、シリコンバレーに近いレベルでの起業家支援体制が出来てきている。アイデアや技術があれば、資金や経営ノウハウ面での支援体制は急速に充実。東京だけではなく、大阪・神戸・福岡は自治体の支援体制が充実。
◆Real estate technology(不動産テック)は、米国では盛り上がっているけど、日本ではこれから。IT企業は注目しているが、既存大手不動産会社の動きはほとんど目立っていない(やったもん勝ち)。
◆米国では優秀な人は起業、そうじゃない人が就活というのが普通(ハーバード大学の卒業生の12%は卒業後5年以内に起業する)。
日本は優秀な学生は、まずは大企業に就活というのが一般的だが、最近は最初から起業を目指すエリート大学生も増加。
◆世界的なカネ余りで、VC(ベンチャーキャピタル)に膨大な資金が流れ込んでいる。行先はシリコンバレーと中国が多いけど、フィンランド、エストニア、イスラエル、シンガポール、そして日本も存在感が出てきている。
◆米国ではAI、IOT、シェアリングエコノミー、健康・医療、ドローンなどが伸びている。フィンテックは、米国では頭打ちで投資は中国に集中。
◆今後伸びるであろう分野が、「サーキュラーエコノミー」。これは、「働いていない」「使われていない」「空いている」資源・資産を有効活用して収益を生むというビジネス。世界で、4.5兆ドル(ほぼ日本のGDPに匹敵)する市場規模になるだろう。ちなみに「空き家」活用は、ここに分類される。「空き家」が、金儲けのコンテンツとして注目される日は近い?
◆HOMESの運営会社LIFULLと孫正義の弟が、「Living Anywhere」という概念を発表。好きな時に好きなところに住むという意味だ。IT化により、仕事や子供への教育の質を落とさず、住居を選べるようになれば、住居へのコストが今の1/10に抑えれる。そうなれば、可処分所得を増やすことが可能となり、空き家問題や地方の過疎化は解消されるだろう。
(不動産会社としては要注目)
◆クラウドの進化は、働き方を変えるだろう。働く場所がどこでも良くなるし、雇用形態も変わるはずだ。ただ「営業」という仕事は、そこまではならない?分業化は進むだろうけど・・。
◆IOTはあらゆる業界に入り込んできて、ビジネスのあり方を大きく変えるだろう。ドイツでは集合住宅のゴミ置き場にセンサーが取り付けられ、一杯になったら収集車が来るという方法が実用化され、ゴミ回収コストが大幅に削減された。不動産においては、営業より管理の分野でIOTが普及するだろう。
◆日本は、ダイバーシティー・マネジメントがものすごく遅れてる。ダイバーシティーとは、多様性のこと。日本では「女性の活用」という意味でとらえられているが、そんな浅いものではない。これは、僕も同感。例えば、今回のイベントのセッションの7割は英語で行われ、参加者も外国人がすごく多い。英語圏だけではなく、アジア圏の人も多数来ていた。IT系は、それが標準になってきている。
◆不動産業界の会合に行けばほとんどがおっさんで、しかも全員が日本語で会話している。これが異常と思わない業界人の感覚が、異常だと個人的に思う。米国では不動産は女の仕事という認識で、不動産営業の7割が女性。移民の国なんで、当然いろんな国の言語が飛び交っている。これが、イノベーションの原動力なんだと思う。
◆日本の不動産業界も、地味に国際化が進んでいる。これからは、会社も業界もダイバーシティーマネジメントは急速に進むかも。当社も業界(宅建協会など)も半分が女性で、社内では日本語だけじゃなく英語、中国語、韓国語などが飛び交うような環境になればイノベーションを生む土壌になるのかも。そうなると組織の在り方、働き方も今とは全然違うようになるだろう。
◆AIは、今後すごい勢いで進化するのは間違いない。画像認識の精度が人間を超えたことで、今後あらゆる仕事(例えば、「汚れている箇所だけクロスを張り替える」とか)が、AIを搭載した機械がするようになるだろう。

という感じでした。

 世界最先端が、どのレベルなのかが感覚として分かったのが今回の成果でした。不動産業界は、IT業界などに比べて2周くらい遅れてるけど、後追いするのは間違いないので、今のうちにイノベーションに取り組むことは必要。AI、IOTの活用、IT重説などIT化へのさらなる取り組み、基本的に今後は「紙を無くす」方向に持っていくこと、PDFじゃなくてデータでのやり取りとかなどなど。
 大手が寝てる間にやったもん勝ちなんじゃないかなと思います。